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平成25年度

「オープンデータ つくばラボ見学バスツアー」レポート

gコンテンツ流通推進協議会(以下、gコン協議会)は、平成25年4月25日、gコン協議会会員、及び地質・地盤情報分野のビジネスに係わる企業と、経済産業省、国土交通省、研究機関等、合計20名の方にご参加いただき、つくばの独立行政法人産業技術総合研究所(以下、産総研)、独立行政法人防災科学技術研究所(以下、防災科研)、国土地理院を訪問して意見交換を行う「オープンデータ つくばラボ見学バスツアー」を開催しました。
 gコン協議会では、オープンデータ推進に向けて、平成24年2月に「官民連携による公共データの戦略的利活用に関する提言」 を発表しました。また、平成25年3月には、ボーリングデータ等、企業からのニーズの高い地質・地盤情報について、「地質・地盤情報利活用に関する意見交換会」を実施し、関係省庁の取り組みを紹介いただくとともに、地質・地盤情報を活用したビジネス・サービス提供を行っている企業や関係者との意見交換を実施しました。その意見交換会において、オープンデータに向けて情報を所有し整備・公開に取り組む各機関がつくばに多く所在することから、一括して訪問し意見交換を行うツアーを実施してはどうかとの発案があり、この度、関係機関及び経済産業省のご協力により実現することとなりました。
ツアーでは、各機関の地質・地盤情報の整備や公開の取組みについて、動作デモや施設見学を交えて、紹介いただきました。また、各機関とツアー参加企業の間で、具体的な情報の二次利用ビジネス等について、踏み込んだ意見交換を行っていただくことができました。

独立行政法人産業技術総合研究所 地質調査情報センター


■「産総研の整備する地質情報整備の現状と課題」  地質情報の整備と公開に関する現状と課題、産総研の取り組みを紹介いただきました。産総研の保有する地質情報について、企業等のビジネスにおける二次利用を促進するために、データの標準化や二次利用ルールの明確化等を進めていることを紹介いただきました。

■著作物である地質図作成過程と電子化配信(地質・衛星情報サービス室)  地質図の作成方法について、作成過程の資料原本をもとに紹介いただきました。地質図幅は、該当地域の国土地理院発行地形図を基図として作成され、5万分の1地質図幅1枚(1区画)の作成に250人日程度の野外調査が必要なこと、都市部はボーリング柱状図等から作成すること、調査者の分析・解釈の上で地質図は作成されており著作物であること等を紹介いただきました。

■電子出版物の棚卸し・地質図Naviデモ(地質・衛星情報整備企画室)  活断層や第四紀火山等の地質情報を地質図と合わせて表示することが可能な地質情報閲覧システム「地質図Navi」 のデモをはじめ、地質情報公開の整備について紹介いただきました。これまで出版されてきた地質図幅の区画をまたぐ岩相境界線の不連続を無くし、また凡例を全国統一基準でまとめた「20万分の1日本シームレス地質図」 は、標準的な形式であるWMS、WMTS、shp、kmlで整備していること、「5万分の1地質図幅」や「20万分の1海洋地質図」などはTMS形式で整備しているが、国際標準に適合した形式での公開も準備中であること等を紹介いただきました。

■データベース類の棚卸し(地質・衛星情報整備企画室) 「地質文献データベース」、「火山データベース」、「活断層データベース」、「地質標本データベース」等の各種データベースをクラウド上に移行し、さらに利用しやすい体系を構築中であることを紹介いただきました。

■意見交換  産総研の各ご担当者様と参加企業との間で、地質図作成過程、地質・地盤情報の電子化やデータベース整備、また、今後の具体的な情報の二次利用ビジネス等について、踏み込んだ質疑応答や意見交換を行っていただくことができました。


独立行政法人産業技術総合研究所 地質調査情報センター


■防災科学技術研究所のご紹介(アウトリーチ・国際研究推進センター) 災害の観測・予測技術や被災時の被害軽減技術の研究開発、災害リスク情報に基づく社会防災システム研究等、課題達成型の研究開発を推進し、研究成果を積極的に発信していることを紹介いただきました。

■大型降雨実験施設による斜面崩壊実験の成果とその活用(水・土砂防災研究ユニット) 大雨降雨実験施設の概要、斜面崩壊実験装置による実験の様子(ビデオ上映)とともに、崩壊実験による降雨時の斜面崩壊メカニズムに関する研究の成果について紹介いただきました。また、新しい取組みとして、地質・地盤情報を用いた土砂災害危険度予測に関する手法について、紹介いただきました。

■統合化地下構造データベースの構築(災害リスク研究ユニット) 様々な府省・自治体・機関等に散在していた地下構造に関する情報を「国民共有の公的財産」と位置付け、関係機関のデータベースとの連携を目指した「ジオ・ステーション」の構築とデータ公開の取組みについて紹介いただきました。また、自治体のボーリングデータに対して、データベースの連携やデータの公開支援を行っていることを紹介いただきました。

■災害リスク情報のオープンデータ化の取組み(災害リスク研究ユニット) 様々な組織の持つ地理空間情報を含む災害リスク情報を相互に利活用して防災に役立てるための情報プラットフォームとしてオープンソースで開発した「eコミュニティ・プラットフォーム(eコミ)」についてデモを交えて紹介いただきました。また、オープンデータ化した洪水ハザードマップ/津波ハザードマップを活用し、町内会が独自に防災地図を作成した取組み等を紹介いただきました。

■斜面崩壊実験装置等の見学 最後に、研究所構内をバスで巡り、斜面崩壊実験装置等を有する大型降雨実験施設を見学させていただきました。


国土地理院


■国土地理院の概要について(企画部 地理空間情報企画室)
電子国土基本図の整備、水準基準点・電子基準点の整備、公共測量の技術基準の策定・助言・審査等、標高データ整備、津波予測支援等、国土地理院の取組みを紹介いただきました。

■電子国土Web.NEXTについて(地理空間情報部 情報普及課) 電子国土Web.NEXT」 の開発について、地図表現の改良や地図の種類の追加を行い、業界標準の画面レイアウトやタイル仕様としている等を紹介いただきました。また、平成25年4月22日からは、大容量KMLデータの重ね合わせ需要に対応した「電子国土Web.NEXT+」 の公開動作試験も行っていると紹介いただきました。

■明治前期の低湿地データについて(応用地理部 防災地理課) 明治13~23年に国が作成した地図をもとに、当時の土地利用の状況を判読・分析し、湖沼、水田、湿地等、水に関係する土地の区域を抽出し「明治前期の低湿地データ」として整備した取組みについて、紹介いただきました。旧河道や旧水部を埋め立てた場所は液状化を起こしやすい等、土地の性状(地形状況)の把握が防災対策として有効であるため、今後も過去の土地の性状を表している資料から旧地形(脆弱地形)情報を整備、提供していく予定であるとお話いただきました。

■地形・地盤データを用いた災害研究事例(地理地殻活動研究センター 地理情報解析研究室) 東日本大震災における液状化被害分布と土地の履歴・地形分類・地下地盤との関係性を紹介いただき、地形分類データやボーリングデータと地震災害との関連性解析と、改変地形データを用いた宅地盛土の安全性評価手法の開発について、紹介いただきました。

■政府の地理空間情報活用推進に関する取組について(企画部 地理空間情報企画室) 「G空間EXPO2013」(平成25年11月14日~16日)と、その中で開催される「Geoアクティビティフェスタ」について紹介いただきました。フェスタではG空間情報の利活用事例を「発掘」するため展示・プレゼンの機会を設け、5月31日までプレゼンタを募集されているとご案内いただきました。

■「地図と測量の科学館」見学 地図や測量に関する歴史展示及び、国土地理院が整備提供している地形図、貴重な古地図を展示した「地図と測量の科学館」を見学させていただきました。